エコポイントで断熱材がブレーク
エコポイントで断熱材がブレーク
上期 塩ビシート・タイル出荷量は1,220万㎡
東日本ロンシール会首都圏支部総会
総会であいさつする横山支部長
作っても作っても需要に追い付かない業界
断熱材市場は一気に3倍
そんな話を東日本ロンシール会首都圏支部の横山昌弘支部長が総会で話していました。
同支部は11月26日(金)東京・新宿の京王プラザホテルで総会を開催した。
- 支部長あいさつ
(株)奈良屋 代表取締役社長 横山昌弘氏2008年にリーマンショックから始まり、ドバイショック、私たちにとっては民主党ショックなどもありました。次々にショックがおこり、景気の芽を摘み取っていったのではないかと思います。
私たちの業界でも、ゼネコンの指し値などは過ぎて、仲間同士のたたき合いになってきている非常に危惧する状況がなお続いています。仲間同士で話していても、先の見えない、なかなか結論の出ない会話になってしまうのが現状ではないかと思います。
そのような中、作っても作っても、売っても需要に追いつかない業界があります。ご存じのように断熱材のメーカーでエコポイントでキーブレイクし、欠品状態。いつ品物が入るかわからないという状態が続いています。グラスウールや断熱関係は前から騒がれていたので予想はできなかったのかと話をしたのですが、できていない。新基準、次世代の基準は約10年前に施行されいろいろ優遇されながらその対応に努めてきたということですがいっこうに普及率が上がらずにきたのです。
去年の春からは、3社のメーカーが断熱から撤退ということになり、ダウさんなどは北海道の工場を閉鎖する。数ヶ月前まではそのような見方をしていたというのが本音だと思います。それがエコポイントで30万円の補助金がついた。これで10年間動きのなかった業界が一気にブレイクしてました。次世代の基準では2~3倍の断熱材の厚みが必要となり、市場自体も一気に3倍近くに動き出した。とてもそれに対応できるはずがないという状況です。
輸入という動きも出ているようですが、JIS認可、不燃というところでそう簡単にはいかないようで、しばらくはこういう状況が続くと思います。
数ヶ月前まで思いもしなかったところで動きの無かったところが急にブレイクするということは興味深いところです。
われわれ床材メーカーでもそういうところを探す価値があるのではないかと思っています。皆さんもサプライズのタネ探しに興味をもって、値段を下げるというばかりでなく、そういう面で動いた方が下を向いていた顔が上を向くようになるのではないかと思っています。
われわれ首都圏の支部の方は、22年度も事務局の絶大な支援もあり事業そのものはすべて成し遂げられました。
新商品も何点か出ており、今後も会員同士の結束を固めながらロンシール工業の製品を拡販するという目的に向かって結束をしてほしと思います。
- ロンシール工業取締役社長 星一也氏
今年は非常に夏が暑かった。長い長いと思っても1年が終わるのは早い。
長いと思うのはそういう渦中にあるからで、景気が悪いと長いが景気が良くなれば終わってしまったと言うことになるのではないかと思います。
政権も景気対策どころではなくバタバタしているが、早く景気が戻ってきてほしいと思っています。新設住宅着工個数なども408,050万戸、対前年比 6%で、年度の見通しも84万戸なので 昨年の78万戸に比べると8%、ただその落差が前年は30%くらい落ち込んでいますからまだまだ回復した状態といえない厳しい状態です。
このように市場が収縮している中で、先ほどの会長のお話にもありましたが拡販していこうということになって価格競争になると全体のマーケットを小さくしてします。
同じマーケットの中で競争するわけでより苦しくなる。そういった世の中でどれだけ売れるものになっていくのか。素材だけの面では及ばぬものがあり、皆様と一体になり施工も含んだ床材、工事、仕上げを含んでよい仕事にしてくことが必要。また、新規商品、高付加価値、高機能商品をどんどん上市していく。メーカーが独自で開発してもひとりよがりになってしまいますから、マーケットにニーズにあったものを皆様と連携し開発していく。そういう努力をしていくことが必要と思っています。
- 講演会「プロ野球は人生・社会の縮図」
- プロ野球コメンテーター 野崎靖博氏
- 懇親会挨拶
ロンシール工業建装事業部長 平山氏2010/11/28(日) 14:01:02| ニュース|IFAという制度の内装メーカーが集まっている団体で、今期の上期は非常に状況が厳しいといわれておりました。
上期は塩ビシートやコンポジションタイルが約1220万㎡の出荷実績があり、これは昨年度とほぼ同等のレベルなのですが、一昨年と比べると1割くらいダウンしています。
断熱材、ロックウールは品不足で、非常に忙しいという状況なのに、内装は非常に苦しかったという状態で、これからの見通しも大変不透明なところがあります。
下期の動向として、着工状況は順調と思っていますが、なかなかコストにはすぐに戻ってきてはいないというのが現状です。この状態はしばらく続くのではないかと思っています。
ロンシール会の皆様共々乗り切っていかなければいけないと思っています。