中銀カプセルタワービルにブランコが下がっていた
中銀カプセルタワービルにブランコが下がっていた
カプセルタワーで防水工事
2016年10月26日、カプセルタワービルに、ブランコが下がっている。カプセルのいくつかの窓には四角い紙が貼られている。何枚か集中してはられている列があり、この日、ブランコはそのラインを時々上下する。
時折カプセルに掛けられたネットをたぐりながら横移動している。行く先の窓にも同じ紙が貼られている。どうやらこの紙が修繕工事を行うカプセルの目印のようだ。そこで、ぐるっとタワーの周囲をまわり込んで、同じ紙が貼られた窓の数を数えると11枚だった。11個のカプセルの補修工事ということだろう。
ブチルテープ張り。ブチルゴムの粘着層の表面はアルミ箔。剥離紙を剝がしながら、張ってゆく。
コア部分にワイヤーをかけ、一人乗りゴンドラで上下しながら、シーリング、ブチルテープ張り、塗装、屋根部分の防水、を行う。列ごとにゴンドラを架け替えるので、写真の列のようにまとまっていればよいが、1個でもゴンドラを架け替えねばならず同じ手間がかかる。これはなかなか大変だ。
穴を塞いだシーリング材やテープ、金属板の上に、刷毛で塗装している。
作業内容から見て、今回はあくまで漏水に対する応急措置のようである。望遠レンズを用意して3日間通ってみていたが、穴の程度により、シーリング材充填、大きいものはブチルテープ張り、さらに大きな損傷個所はこれらを併用しながら板金でふさぐという手順だ。屋根部分の防水は、ローラーを用いたウレタン防水を、手の届く範囲で実施しているように見える。2人一組のユニットが10月28日まで3日間かけて作業を終えた。
中銀カプセルタワービルの11月23日の公式フェイスブックに、「カプセルの防水工事が実施されました」として、こんな内容だった。やはりカプセルの数は11だったようだ。
本来であれば共有部の防水は、管理組合の修繕積立金でおこなわれます。しかし今回は工事を希望するオーナーの持ち出しで、11カプセルのみの実施となりました。管理組合の対応を待っていたら、カプセルの老朽化が進んでしまうからです。
中銀カプセルタワービルの修繕積立金は1億円以上あるのですが、筆頭オーナー(議決権の約1/3保有)であり建替えを推進する中銀グループの反対により、大規模修繕に必要な議決権と組合員数の過半数を取得することができません。12月11日(日)に開催される定期管理組合総会に期待したいと思います。
2016/11/23(水) 23:33:55|歴史的建物を守る|