「杮葺き(こけらぶき)」は「柿(かき)の木葺き」ではありません
「杮葺き(こけらぶき)」は「柿(かき)の木葺き」ではありません
柿(かき・左) と 杮(こけら・右)
杮葺(こけらぶき)とは、日本古来の伝統的手法で屋根葺き手法の一つで、木材の薄板を用いて施工する板葺(いたぶき)。
板の厚さにより以下の種類がある。
- 杮葺(こけらぶき):板厚2~3ミリ、最も薄い板(杮板)を用いる。
- 木賊葺(とくさぶき):板厚4~7ミリ、杮板よりも厚い板(木賊板)を用いる。
- 栩葺(とちぶき):板厚10~30ミリ、最も厚い板(栩板)を用いる。
仙台・大崎八幡神社社殿の杮葺き模型。その右隣に、さらに親切な解説がある。
「杮(こけら)」の字と「柿(かき)」の字は非常に似ているが別字である。 「杮(こけら)」は「こけらおとし」の「こけら」同様、木片・木屑の意味。 演劇施設の建設工事の最後に屋根などに残った木屑を払い落すことが語源。
大崎八幡本殿の見事な杮(こけら)葺き
蓑甲(みのこう)や谷部分が、杮葺きの見どころの一つだ。
2015/08/07(金) 09:48:23|屋根|