カプセル保存のカギを握る防水
カプセル保存のカギを握る防水
日本建築学会防水アーカイブWGがカプセルタワーを見学
中銀カプセルマンションこと「中銀カプセルタワービル」。昭和47年(1972年)竣工。黒川紀章の初期の代表作で、当時世界的に話題になった「メタボリズム建築運動」の世界初の実用建築。
- 規模・構造:SRC造、一部S造、地上11階~13階地下1階
- 建築面積:429.51㎡
- 延床面積:3091.23㎡
- 竣工:1972年(昭和47年)
4月21日、日本建築学会の防水アーカイブ検討WG(主査・田中享二東京工業大学名誉教授)が、メタボリズム建築の代表作の一つとされる中銀カプセルタワーの劣化状況を見学した。
カプセルの屋根は、漏水補修のデパート。ゴムシート、塩ビ、ウレタン防水らしきもの、防水塗料などが思い思いに施工され、ひび割れや貫通部には、各種シーリングやテープが張られている。
案内役はカプセルタワー保存プロジェクト代表の前田達之さん(写真右端)。WG一行は説明を聞きながらA、B棟をつなぐブリッジの上から、各カプセルの劣化状況を目視視。13戸を所有するオーナーでもある前田さんに質問を投げかけた。
10㎡のカプセル住戸には1か所の丸窓があり、グレードにより2重窓になっている。クロロプレンらしきガスケットは健全で、この部分からの漏水は無いようだ。
(続く)
2016/04/26(火) 00:37:12|歴史的建物を守る|