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居住者から見た建築物調査時等のドローンの評価手法

居住者から見た建築物調査時等のドローンの評価手法

JADAが研究成果をHPで公表
室内からのドローンの見え方、騒音など

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 (一社)日本建築ドローン協会では、2018年度に設置された「居住者から見た建築物調査時等のドローンの評価手法研究会」において、ドローンによる調査時の居住性確保対策の検討を行い、同研究会活動の成果として「居住者から見た建築物調査時等のドローンの評価手法研究会報告書」を作成した。

さる5月24日行われた総会において、「居住者・近隣住民からドローンを活用する関係者に至る方々にとって、ドローンが安全・安心な技術として役立てられることを願う」として、ホームページ上に研究成果を公表することを明らかにした。

以下のリンクよりダウンロードが可能。
【JADA】居住者から見た建築物調査時等のドローンの評価手法研究会報告書
https://JADA2017.org/wp-content/uploads/2019/05/e575ba299db3b27d5c10adefdd6cb792-1.pdf

居住者から見た建築物調査時等のドローンの評価手法研究会 報告書 目次

  1. はじめに
  2. 調査における居住者のプライバシー確保および住民説明の手法
    1. ドローン調査における居住者のプライバシー確保の重要性
    2. プライバシー保護と個人情報保護法
    3. プライバシー保護への対応
    4. 個人情報保護法への対応
    5. インターネット上での取扱いの留意点
    6. プライバシー権侵害に関する保険
  3. ドローンを用いた調査時の安全性確保
    1. ドローンの飛行における事故要因と対策
    2. ドローンの飛行における安全対策
  4. ドローンを用いた調査の効率の検証
    1. リードタイム
    2. 建築物調査の効率化の事例
    3. 最後に
  5. 調査結果の報告に関する手法
  6. 建築物調査時における居住者の居住性の検証
    1. ドローン飛行時の発生音調査
    2. 視覚影響調査 30
  7. まとめ

参考文献

研究の結果、

「室内からドローンの見え方調査」では、機体の大きさや色、機体のLED発光などにより見え方が異なることがわかった。レースのカーテン1枚閉めるだけでほとんど視認できなくなることもわかった。

「ドローンからの室内の見え方調査」では日中は外部の方が明るいため室内は窓が開いていても奥の人は視認できなかった。ただし、照明の点灯や日射の向きにより室内の明るさが明るくなった際には見える可能性もある。また、カメラのオートフォーカス機能により白い外壁面に明るさが合わせてあるため暗い室内はより写りにくいものと考えられる。

ふたつの調査を考慮するとカーテンを閉めることによって、室内からドローンをほとんど視認することはできなくなり、ドローンから室内を撮影しても内部が写りにくい。このことから、ドローン調査にはカーテンを閉めることによりプライバシーを守ることができることをマンション管理組合や居住者へ説明することが重要である。
…ことが明らかになった。

建築分野でのドローン技術の活用のため、様々な検討がなされているところであるが、今後のより活発な活用のためには調査対象建築物の居住者から調査に対する理解を得ることが重要である。本報告では、ドローン調査時の居住者の居住性に関し、技術的な資料を整理し、提示した。 特に6章で実建築物におけるドローン調査時の発生音測定、ドローンからの撮影画像に よる視覚影響の確認は重要な成果である。測定に使用した建築物は竣工から50年弱が経過 しており、遮音性の水準は高くないものの、一般的な騒音レベルの目安から鑑みて著しい発生音ではないこと確認した。また、屋外で発生音源となりうるエンジン式草刈り機等の発生音を測定し、ドローンによる発生音と比較した。これらの結果は、居住者がドローン調査時の発生音の程度を事前に想定するために有効な資料となり得る。また、ドローン搭載カメラから建築物を撮影し、カーテンや窓の開閉の条件を変え、室内の視認状態を確認した。

この結果、2章で整理された居住者のプライバシー確保方策とあわせて提示することで、居住 者からのドローンを用いた調査への理解を深めるために有効であると考える。また、ドローン調査時の安全性確保、ドローンを用いた調査効率等、ドローンを用いた建 築物の調査に対し、居住者からの理解を助けるための資料を整理し、記載した。今後の建築分野でのドローン活用の推進の一助となれば幸いである

…と報告している。

居住者から見た建築物調査時等のドローンの評価手法研究会の委員は次の通り。
主査:古賀 純子 芝浦工業大学 建築学部 建築学科
委員:石塚 宏和 日本総合住生活株式会社 、細田 義裕 (一社)マンション計画修繕施工協会 、中島 鶴人 (独)都市再生機構 住宅経営部 保全技術課 、中野谷昌司 (一社)マンション計画修繕施工協会 、渡辺 清彦 リノ・ハピア(株)
オブザーバ: 酒井 学雄 (株)スカイスコープソリューションズ、 (一社)日本ドローンコンソーシアム 宮内 博之 国立研究開発法人 建築研究所 材料研究グループ

2019/06/20(木) 23:04:07|ドローン|

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