平成26年度 黒川燃水祭 タイムライン
平成26年度 黒川燃水祭 タイムライン
平成26年7月1日(火) 10時30分、シンクルトン記念公園(胎内市下館1622)で、「黒川燃水祭」が開催された。
新潟県内の石油産出地は、黒川、新津、東山丘陵、西山丘陵、頚城地方などが知られており、石油の古名である「くそうず(草水、臭水)」という地名が各地に見られる。
新潟県を含む北陸地方が「コシ(越)」と呼ばれていたころ、日本書紀、第38代天智天皇7年(西暦668年)の記録に「越の国より燃ゆる土(アスファルト)、燃ゆる水(原油)とを献る」という日本最古の原油献上の記述があり、当市黒川地区(旧黒川村)の塩谷・下館はこの献上地といわれ、黒川の地名も黒い川の流れるほどに原油が湧き出たことからついたと伝えられている。しかし、一般にはこうした歴史が知られていないのが現状。
黒川燃水祭は、『越の国黒川臭水遺跡保存会』が、昭和62年から続けてきた。1,300余年前の故事に則り、毎年、天智天皇を祀る滋賀県大津市の近江神宮に献上する燃水を採油している。保存会の布川会長は「日本最古の石油献上地を保護し、また先人が臭水(燃水、原油)に係わりあってきた関係と貴重な文化を後世に残すことが我々の使命であると考えています」と語っている。
燃水祭には天智天皇を祀る滋賀県の近江神宮から神官をはじめ石油開発業界、石油販売業界の代表が参列するとともに、地元小学校児童も郷土史の勉強を兼ねて見学し、白装束を身にまとった保存会メンバー等が献上風景を再現して、「燃える土」と「燃える水」を担って黒川支社まで行列した。
古式に則り点火
松明に移し祭壇に灯す
近江神宮から参列した神官が、清砂を撒く。
カグマで採油し、絞り、樽に移す。
黒川小学校児童30人が参加。石油葉なぜ黒いのか、なぜここに出てくるのか、など質門した。
質問に答えるのは石油関係者。JX日鉱日石エネルギー、 国際石油帝石、 石油資源開発などの地元トップが毎年参列し、わかり易く答える。
その夜NHKニュースでこの様子が放映されたほか、新潟日報でも翌日朝刊に掲載された。
神官の先導で、献上行列が出発する。
昨年から、参列した子供たちも行列を見られるように、子供席の前から出発することになった。甕に入った燃える水と(石油)と唐櫃に入った燃える土(アスファルト)が、小堀鞆音の絵の形で担われている。
直会の席で挨拶する、越の国黒川臭水(くそうず)遺跡保存会布川陽一会長。
奥は胎内市黒川支所小野晋平支所長。7月7日の近江神宮燃水祭では小野さんが使者となって「燃える水」を奉献する。防水関係からは、2012年以降JWHA日本防水の歴史研究会の森田喜晴事務局長が参加し、胎内市、教育委員会、石油関係者らと意見交換を行っている。
2014/07/15(火) 09:16:47|「日本書紀と瀝青」2014|