日本で得られるこの感動
日本で得られるこの感動
日本最大のドロマイト鉱山
吉澤石灰工業三峰採掘場(葛生)
葛生地区には、古生代ペルム紀に属する良質な石灰石、ドロマイトが半円形状に広く分布している。
吉澤石灰エ業株式会社は、鉱区としてその富鉱部の大半を保有し、埋蔵鉱量10数億トン以上を確保している。ここは日本最大のドロマイト鉱山・日本有数の石灰鉱山である。現在の稼行鉱区は三峰、蓑輪、大叶および富士の各鉱区で、採掘法はいずれもべンチカット法(階段採掘法)を採用している。採掘された鉱石は、大型重機、地下鉄道、ベルトコンベアにより、鉱種別に破砕、選鉱場に運搬され、用途に応じて水洗、破砕、整粒される。ここで働く重機のスケールはけた外れだ。
佐野市立吉澤記念美術館で行われた、小堀鞆音没後80年の話を吉澤慎太郎社長に取材した後、鉱山を案内していただいた。
46トンダンプダンプ。タイヤの直径は採鉱部の蛭子(えびす)部長の身長より大きい。
左下に「本日の発破」という赤字の看板が見える。 この日の発破は11:40と15:40の2回。
ベンチカットの壁面
63トンダンプのすれ違い。この鉱山では63トンダンプが5台、46トンダンプが1台働いている。
ホイールローダー(タイヤシャベル)のシャベル部分に立っても頭をぶつけることはない。シャベル3~5回でダンプの荷台はいっぱいになる。この連携プレーが地上部での採鉱見学の圧巻だった。
まるで息の合った餅つき。
この写真で言えば、ダンプの右手に鉱石の山がある。今積もうとしているこのいっぱいをもらってダンプは少し前進してローダーのために進路を開ける。するとホイルローダーは前進し原石をすくってバックする。今の位置まで戻る。ダンプはバックして、ローダーに積んでもらう。そしてまた前進してローダーのために進路を開ける。 ローダーは進んで次の原石をすくってバック。またダンプが戻ってそれをもらう。こんな作業を3回から5回繰り返して出発。別の原石槽や原石ホッパーへ運ぶ。次のダンプが前に進んで1杯目を積んでもらう。
ホイールローダーの動きに無駄が全くないなめらかな連続的な運動を繰り返す。その横で超大型ダンプが器用に動きまわる。ダンプの動きは、まるで息の会った餅つきだ。
つき手が一定のリズムでキネを振り下ろし、カエシは見事にその間合いを測っていろんな作業をする。でもお互いに「相手に合わせよう」 としていない「自分勝手に」自分の作業をリズミカルに繰り返し。結果として2つの作業が見事に調和している。この積み込みは見ていて飽きない。
そしてダンプは、原石槽やホッパーに落とす。
この後の地下世界は次回で。
2012/03/04(日) 11:24:25|考古・地学|