日本最古のRC橋
日本最古のRC橋
日本で最初の鉄筋コンクリート橋は長崎にあった
長崎市の本河内底部ダム放水路橋
今日一般的には、明治36年(1903)7月完成した、田辺朔郎が設計による琵琶湖疏水日の岡第11号橋が「日本で最初の鉄筋コンクリート橋梁」とされています。
読者から、この点に関して「その3か月前に完成した橋があります」と以下の情報を教えていただきました。
交通アクセス:長崎駅前から「蛍茶屋(ほたるじゃや)」行き、路面電車「蛍茶屋」下車徒歩約15分
「長崎大学名誉教授岡林隆敏先生によると、日本で最初の鉄筋コンクリート橋梁は田辺朔郎が設計し、明治36年(1903)7月完成した琵琶湖疏水日の岡第11号橋とされるが、同年3月に、長崎市の本河内底部ダム放水路橋が完成している」そうです。
土木学会が編纂した「日本の近代土木遺産(現存する重要な土木構造物2000選)」の中では、放水路の水階段が非常に美しい水景観をつくっている、として長崎市本河内低部(水道)堰堤放水路橋が次のように紹介されています。
- 所在地:長崎県長崎市本河内
- 完成年:1903年(明治36年)
- 設計者:吉村長策
- 施工者:不明
- 管理者:長崎市水道局○橋長:12.5m
- 形式:RC充腹アーチ(メラン式)
また、この件に関して、日本土木学会での論文発表もありました。確かめてきますので、報告をお楽しみに。
設計者である吉村長策に関して2015年、このような本が発刊されました。
内容の一部を紹介します。特に後書きに注目です。
2016/03/12(土) 13:45:44|歴史的建物を守る|