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東京国立博物館所蔵ミイラの柩の黒はアスファルト?

東京国立博物館所蔵ミイラの柩の黒はアスファルト?

日本で一般公開されているミイラは2体

BS-hiミイラ
NHK BS-hiで放送された東博のミイラの棺。

東京国立博物館、通称「東博」は11万点の収蔵品を誇り年間200万人の来館者が訪れるという。質量とも日本一、世界有数の博物館だ。国宝を140点所蔵。これは日本の国宝の16%にあたる。NHKが昨年4月、「東博研究員が選ぶ12部門ベスト3」という番組を放映していた。

ルーフネットが着目するのは、番組の中で東洋館のコレクションから考古担当者が名品として第一にあげたミイラ。このミイラは日本で公開展示されている2点のうちの一つ。紀元前935-730年エジプトテーベから出土した「パシェリエンプタハのミイラ」で、明治37年、エジプト政府から寄贈されたものだそうだ。ミイラを収めた棺が黒く塗られている。その色は、1月20日まで東博のすぐそばの上野の森美術館で開催されていたツタンカーメン展で、展示されていた「アメンヘテプ2世」や「ライオンの頭部を持つ女神」を覆っていたアスファルトと同じだ。東博の考古担当者は、この番組の中では「ミイラを収めた棺には文字と絵が書かれ、その上に黒いタール状の物質がぬられている。文字をなぜ黒い物質で隠したのか、もともとは透明だったものが、長い年月で変化し、黒くなったのか、それはまだ謎。今後の研究課題です」と説明していた。

ルーフネットで何度も紹介したように、コーティングされたアスファルトに関して、去る1月20日に閉幕したツタンカーメン展を総合監修したエジプトの考古学者ザヒ・ハワス博士は、図録の用語解説で、瀝青(れきせい)をこうに説明した。

瀝青:ビチュメンともいう。天然アスファルトのこと。高温で液体化し常温で固着化する。防水や補強、あるいは表面保護のために塗布された。またその粘着性を利用して、接着剤としても用いられた。

さらにザヒ博士は「黒は肥沃な大地と死者の王国に結びつく色」という。これから考えれば、東博のミイラの棺に塗られた黒はアスファルトであると言う可能性は、極めて高いのではないだろうか。

2013/01/22(火) 08:00:47|考古・地学|

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