泥だんごの壁は雨で溶けないのだろうか。
泥だんごの壁は雨で溶けないのだろうか。
「土造」の建築
写真:山田宮土里さん。
木造、RC造、S造。この並びに入れてもらうには気が引けるが、地震の多発する日本に「土造」の建築があることをご存じだろうか。…
という記事を、近畿大学助教の山田宮土理さんが、建築雑誌5月号に投稿されている。
山口県下関にある土蔵で、泥団子を積み上げた「土造」の土蔵である。水平目地が特有の工法を物語っているという。
奈良にも築200年を超える同様の例があり、土壁の厚さは400ミリもあるそうだ。
「建築雑誌」2018年5月号p46です。
屋根はどうなんだろう? 泥の壁は日本の雨で溶けないんだろうか? 雨は漏らないんだろうか。山田みどり先生に聞いてみた。
掲載した写真の例は瓦葺きですが、奈良の小屋は茅葺屋根も多く見られました。泥団子を積んだ表面に土を塗っている例が多く、また補修された形跡もあり、雨で表面が侵食されても塗り直しながら守ってきたように感じます。(家主さんにヒアリングしても、記憶のある限り補修はしていないと言う形も多いため、今は放置されているかもしれませんが…)
山田 宮土理(やまだみどり)
http://research.kindai.ac.jp/profile/ja.1d19fad09221350c.html
近畿大学建築学部 建築学科 助教 博士(工学)
専門:建築材料。建築材料としての土について、特に日本の伝統的な土壁に用いられる材料や施工方法、土壁の性能。
2018/05/14(月) 00:00:51|歴史的建物を守る|