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第39回水コンペ。1等は水野・越後組

第39回水コンペ。1等は水野・越後組

39回水コンペ一等

六鹿正治審査委員長(日本設計代表取締役社長)から1等表彰状と賞金100万円を受ける水野貴之さんと越後海さん。いずれも横浜国立大学大学院。

水野、越後

第39回日新工業建築設計協議会(通称・水コンペ)の表彰式が、11月14日東京六本木の国際文化会館で開催された。このコンペは総合防水メーカーである日新工業㈱が新建築社の後援と、馬場璋造氏のコーディネートにより39年前から実施している最も歴史あるデザインコンペの一つ。表彰式は例年旧岩石邸・国際文化会館で行われる。

今回のテーマは~アジアモンスーンの「家」~。1222件の登録と368点の作品応募があった。
表彰式の席上、主催者を代表して日新工業相臺公豊社長が「建築を通じて社会に貢献してほしい」と述べた。

続いて表彰では、六鹿委員長が「今回は368の応募があった。例年より少なかったが、レベルは高かった。まず審査委員がそれぞれ10~15点を選ぶのだが、これがまず重ならない。1次審査で50~60点が選ばれ、2次で20点に絞り、ここから議論しながら11点を選んだ」と述べ、総評。続いて各委員の論評のあと記念写真撮影を挟んで、パーティーに移り、例年野通り審査委員と受賞者の率直な質問・講評があった。(講評は次回。)

岩崎邸は昭和20年5月の空襲で消失、その後昭和30年に国際文化会館が建設された。設計は前川国男、吉村順三、坂倉準三の三氏共同による。戦後日本の優れた建築であり、旧岩崎邸の庭園との調和を最大限に考慮する姿勢が認められるとして、港区の指定文化財に登録されている。

今回の課題はアジアモンスーンの「家」

高温多湿を大きな気候的特徴とするアジアモンスーン地域。日本列島の大部分はその中に位置し、世界的にも降水量の多い、水に恵まれた環境にあります。

豊富な水や湿潤な空気は豊かな植物資源を生み出し、その恵みによって木造建築や農耕が誕生し、発展しました。高床、勾配屋根、深い軒といった建築の形態も、アジアモンスーン気候から合理的に導かれた形式であり、「家」という生活形態も、農耕を支えるための共同体を養う場として編み出された生活様式です。つまり私たちの生活とそのかたちは、アジアモンスーン気候によって育まれてきたものなのです。

しかし、20世紀以降、私たちの選択した生活様式は、はるかに乾燥した気候の下で生まれ育った近代文明を下敷きにして再形成されていったため、私たちを育んだアジアモンスーン気候とは必ずしも相性のよいものではありません。言い換えれば、現在の私たちの生活は、私たちに身近な自然とはいささか縁遠いものになってしまっているとも言えるでしょう。

ところが昨今は、地球温暖化に伴うCO2排出削減という課題に加え、電力消費の削減要求などの社会問題も発生しているため、エネルギー負荷を減らしアジアモンスーン気候に寄り添いながらも快適な生活スタイルや環境低負荷型建築を実現することへの関心が高まってきました。

そこで今回は、アジアモンスーン気候の特徴、たとえば夏場の高温多湿、夕立、強い日射など、私たちに身近な自然を積極的に活用しながらも、しかも快適で現代的であるような建築の提案を求めることに致しました。

家に「」をつけたのは、単に自然環境と建築の関係を解くだけでなく、そこに住まう人たちの人間関係も合わせて提案して欲しいと考えたからです。アジアモンスーン気候の定義や「家」の解釈などは、日本に限定せずに広くアジア地域を想定していただいてもかまいません。みなさんの自由な発想に期待を致します。多くの方々のご提案をお待ちしています。

というものだった。

審査委員長:六鹿正治(日本設計代表取締役社長)
審査委員:青木淳(青木淳建築計画事務所代表)
     妹島和世(慶応義塾大学教授)
     藤本壮介(藤本壮介建築設計事務所代表)
     山本敏夫(鹿島建設専務執行役員・建築設計担当)
     相臺公豊(日新工業代表取締役社長)(敬称略)

賞金(総額260万円)1等1点100万円。2等1点50万円。3等1点30万円。佳作8点各10万円。

2012/11/18(日)23:55:45|ニュース|

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