20年目で1/3 のドレンチャーが目詰まり
20年目で1/3 のドレンチャーが目詰まり
足利学校 方丈などの茅葺き屋根に一斉放水
参加した近隣の幼稚園児達も、虹に歓声。
放水銃の水は直接屋根にあてると、茅を痛めるため、実際は池に向かって放水している。
平成24年1月26日午前9時。「文化財防火デー」に合わせ、足利学校自衛消防隊による消火訓練が行われた。茅葺き屋根の最大の脅威は火災。足利学校には方丈(ほうじょう=大教室)と庫裡(くり=食堂)の屋根が茅葺きだ。 この屋根に67個のドレンチャーヘッド(散水装置)が設置されている。
訓練では、このドレンチャーに加えて、放水銃、消火栓等をフルに活用して放水する。
築20年になる建物の設備はあちこちで劣化が見られ、重要な消火設備であるドレンチャーの約三分の一程度が、目詰まり起こし、水が出ない状態だった。学校側では、来月に差し茅(さしがや=痛んだ茅葺きの一部交換)に合わせて消火設備も交換するそうだ。
67個のドレンチャーから一斉に放水される量は毎分2,680リットル。
(撮影は全て:防水の歴史研究会・森田喜晴)
1つのドレンチャーヘッドからは、毎分40リットルの水が放水される。
ドレンチャーが目詰まりしているため、水が出ず、屋根の一部は乾いたままだ。
文化財防火デー
昭和24年1月26日に法隆寺金堂の壁画が焼失し、貴重な文化財を失った反省から、毎年この日を「文化財防火デー」と定め、全国各地で防火運動が展開されている。
2012/01/28(土) 16:55:33|屋根|