8,100㎡の屋根の下葺は20万枚の土居葺(どいぶき)きの板
8,100㎡の屋根の下葺は20万枚の土居葺(どいぶき)きの板
20万枚の大部分は美濃の国の門徒から寄進されたという
日本最大の木造建築は東大寺大仏殿と思っていたが、大仏殿の面積は2,878㎡。これに対して東本願寺御影堂は2,892㎡で、わずかに勝っており、これが日本一。すなわち世界一。屋根面積は8100㎡、瓦の枚数は17万5千枚となる。
2004年3月から2008年12月の工期で、修復工事費は95億円。
堂内での展示。瓦の下葺きとして、葺かれた土居葺き板は、杉材で、長さ90センチ、厚さ1.5センチの大版だ。
17万5千枚の瓦の内12万枚に破損があり、新たに作り直された。雨仕舞上ウィークポイントになる大棟の獅子口も焼き直し補修、漆喰も塗り直された。瓦は荷重軽減のため土を使わない空葺きで施工。
北面の屋根。上層の屋根からの雨が落ちる部分は平瓦が被さる。これが単調になりがちな大面積の屋根に心地よい緊張感を与える。今回、瓦を寄進した58万人の名が瓦に印刷された。専用印刷機が新たに開発され、特許を取得した。寄進額は一口1万円だから、少なくとも58億円。掛けるα口で…。恐るべし門徒パワー。
堂内に展示された御影堂南東部の模型
2014/12/18(木) 23:30:12|歴史的建物を守る|