「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

2010年 10月1日 号

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2010年 神無月かんなづき 平成22年、昭和85年、大正99年、明治143年

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日本の防水の原点「日本書紀~燃土燃水献上図」を見に行こう!

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10月16日~12月12日
東京六本木泉屋博古館で天智天皇・燃土燃水献上花盛器(彫金)展示。
防水の歴史研究会から、お知らせがきました。
六本木一丁目駅徒歩2分にある、泉屋博古館で、防水関係者必見の展示会とのこと。
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建物外壁のガラス窓でも太陽光発電

ソーラートマト

経済効果、環境対策として太陽光発電が話題になることが多い。タイセイ総合研究所杉本賢司氏が、建材試験センターの機関誌「建材試験情報」9月号に、「太陽光発電の技術展望」を寄稿し、同技術に関するさまざまな視点を示し、防水上の問題点も指摘している…>>全文を読む

ヘブライ語で「瀝青」は「ヘマル」

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ヘブライ語訳聖書で聖書3部作(ノア、バベル、モーセ)をチェック。
ヘブライ語は右から読みます。
「瀝青(アスファルト)」=「へマル」  >>大きい図を見る

フィンランドと或る音楽的邂逅

真の文化人とは本職以外で一流の技芸、見識を身に付けた人

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「選択」に連載中の紺野大介清華大学招聘教授の記事をどうしてルーフネットに転載するのですか?という質問がありました。その答えはきわめて単純。読んで欲しいからです。20年前、紺野さんに書いていただいた音楽随想が、今読んでも古くならないだけでなく、面白い。面白い理由は、単に圧倒的な知識やトンでもない経験によるものではありません。その根っこに「武士道」高い「志」を感じて、はっとするからです…続きを読む

あるコスモポリタンの憂国(『選択』連載37)はこちらから!

五つ団子南禅寺菊水さんで浴衣会。私(左千夫)も3曲

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「お初」の上七軒だより 5
朝から稀音家三穂一一門のゆかた会が南禅寺の菊水さんでありました。私の出し物は、小鍛冶、都鳥、時宗の3曲。上七軒でお店を出させてもろてる以上、三味線くらい弾けんといかん、とおもって、4年前から始めました。毎週1回お稽古に通ってます…>>全文を読む

鶴川絵日記

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先週会った時は5cmだった人参が20㎝超え。

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2010/08/24 リフォーム・リニューアル市場規模を予測する
2010/08/23 夏 おさらい会が続きます。
2010/08/23 紺野さんの もうひとつの顔
2010/08/21 鶴川絵日記 natsu-akatonnbo
2010/08/20 えんま様のお目こぼし
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あるコスモポリタンの憂国(『選択』連載37)

真の文化人とは本職以外で一流の技芸、見識を身に付けた人

「選択」に連載中の紺野大介清華大学招聘教授の記事をどうしてルーフネットに転載するのですか?という質問がありました。その答えはきわめて単純。読んで欲しいからです。20年前、紺野さんに書いていただいた音楽随想が、今読んでも古くならないだけでなく、面白い。面白い理由は、単に圧倒的な知識やトンでもない経験によるものではありません。その根っこに「武士道」高い「志」を感じて、はっとするからです。

人を動かし、世の中を変えるのは、知識、経験、肩書き、ノーベル賞、勲章、だけではありません。もちろんお金や、美味しいもの、美しい人に心動かされますが、やはり「志」ですね。
今、その20年前の音楽随想を増補改訂を計画中です。ここに織り込まれた技術論や当時の政治・経済・社会の出来事に対する紺野さんの視点は、今読んでも新鮮です。だから2007年から始まった雑誌「選択」への連載「あるコスモポリタンの憂国」を転載する時、数年のタイムラグは問題にならないと確信しました。ルーフネット「ミュージックフォーラム」では、「あるコスモポリタンの憂国」から、防水関係者にも読んでもらいたいものを選んで、載せる事を紺野さんと、選択編集部からご許可いただいています。 

フィンランドと或る音楽的邂逅

清華大学招聘教授 紺野 大介

37表紙

 フィンランドは「ダボス会議」として知られる世界経済フォーラム(WEF)が毎年発表している国際競争力世界一位の常連の国。また子供の学習到達度指標で知られる国際学力調査(PISA)で世界一位の国でもある。何度か訪問した。特に初回ヘルシンキ空港に降り立った時は真冬であり、冷気が顔に突き刺さり、タクシーに乗った後でも体温が奪われる感じが癒えないままホテルへ。そして内部のサウナへ直行した。
 人間の体温(環境に左右されない核心部体温)は概ね三十六・五℃。手足の先は環境に左右されて三十℃程度。「人間の許容限界事典」によれば、核心部の低温方向は三十℃以下で意識消失し、二十℃前後で心臓からの血液駆出が不能となり死に至る。因みに高温方向は四十二℃以上で十数時間経つと死に至る危険性が高くなり、四十四℃を超えると短時間でも酸素系に不可逆変化が生じ回復不能となる。なのにサウナの温度は概ね九十~百℃であり、入れば即死に近い筈。しかしむしろ快適である。湿度が一〇%前後と極めて低い上、毎分二〇~四〇㏄に及ぶ大量の汗が、半導体ではないが皮膚表面に薄膜を作り、その保護フィルムが皮膚を乾燥から守る。汗が乾燥空気中に蒸発するとき気化熱を奪い、エネルギーを消費し皮膚が冷却され安全なのである。また二千年の歴史あるサウナはフィンランドでは重要なトポス。家庭での接客や、時には企業の決断や人事が決定される場となることもある。
 或る時サウナに一人入っていたらフィンランド北の町バーサ(Vaasa)から来たと言う人物が入ってきた。失礼ながら白熊のような巨人。彼は目で同意を求め、熱く焼けた花崗岩に水をかけ蒸気を発生させた。そして白樺の枝葉で四段腹の身体を叩きながら「フィンランディア・ホールでシベリウスの音楽を聴いてきた処だ」と話しかけてきた。フィンランドの混合林は深閑としており、シベリウスの音楽は、森の神秘性、可視化不能の神話的創出力とでもいうべき魅力がある。適当に相槌を打っていたら白熊氏の話は中々止まない。そこで「モーツアルトやリスト同様、シベリウスもフリーメイソンだったそうですネ」―と言った途端、四段腹をよじって近寄り、凝視。一段目と二段目の肉塊のくびれ部分からカスケード状に大量の汗をしたたり落としながら更に饒舌になった。ヘルシンキ・フィルハーモニー首席指揮者レイフ・セーゲルスタム(Leif Segerstam)という大物指揮者を熱っぽく語りだしたのである。そのセーゲルスタム、元大関・小錦のような巨漢体躯に、首から上は写真で見る晩年のブラームスの顔を載せたような風貌なのだそうである。

37タイトル

 高校時代だったか。日本にテレビが普及し始めた頃、クラシック番組に回すと、日本人離れしたマスクの指揮者・渡邉暁雄氏の目鼻立ちが画面いっぱいに映されていた。あれから約三十五年の一九八九年、南青山の或る音楽サロンでお会いしたことがある。奥様の信子夫人もご一緒でしばしワインを傾けながら三人でかなりの時間、歓談した。
 渡邉暁雄氏は東京音楽学校に学び、東フィルの初代指揮者となり、在任中に米国ジュリアード音楽院に留学。日フィルの創設初代音楽監督となった。小澤征爾氏よりずっと前、日本の先駆けとして多くの古典音楽を我国に紹介した方である。信子夫人は鳩山一郎元首相の五女。従って鳩山由紀夫現首相は甥にあたる。その鳩山氏にも薫風会などで以前何度かお会いし、面識がある。
 氏はともかく、信子夫人は品位高く清楚な感じであり、確か同じ東京芸大の油絵科でルノワールの高弟としても有名な梅原龍三郎の門下生であった方。サロンではお二人のジュリアード時代、音楽院の建物のコーナー等で肩を寄せ合いながらサンドイッチを頬張ってのつつましい生活の話題もあった。氏はまた壮年期を過ぎた頃、心臓の一時停止で電気的ショック療法、大腸ガンの発見・手術など三度他界の憂き目に遭遇したが、その都度夫人の気転と深い愛情で回生したと、夫人の方へ優しい眼差しを送っていたものである。
 フィンランド人の母の国へは、殊の外、想い入れがある様子だった。本場のサウナの日常性、国賓として来日したコイビスト大統領に、日本人として唯一人側辺に侍ることを許可された際のエピソード、また作曲家コッコネンとも親しい友人関係で、「芸術」に対する両国間の認識の差にも話が及んだ。「コッコネンも芸術院会員であるが、フィンランドでは全分野を数えても僅かに十名、その中に音楽家が複数いる」「一方日本には芸術院会員は三部門で百二十名。しかし音楽は洋楽と邦楽に分かれ、後者が圧倒的に多く、洋楽では御本人を入れて五名、全体の四%しか占めていない…」といったエートスについて、淡々と述べられた。また母親からシベリウスの音楽をよく聞かされて育ち、彼の音楽の清澄で抽象度の高い内容に解説もあった。特に母親からの「静寂さに耳を澄ますものだけに感じ取ることが出来る沈黙」について省察的な口調で話されたのが印象的であった。
 指揮者氏は「工学や力学などよく分りませんが、本職を持ち、趣味で音楽をやっている方が羨ましい。それが文化人の証ですし、又そちらの方が純粋になれる…」と高踏的で思弁性強い体験を語られた。また私のマーラー初体験が氏であった旨も述べると、二回り以上も年長の氏は、「マーラーは人物が複雑で、演奏時間が長いことが指揮者にとって難しい。最近ではブラームスが以前にも増して身近になっていて、この格調の高さを改めて発見しています。こうした発見が指揮者の愉しみかもしれません」。―一期一会、その後一年程して渡邉暁雄氏は他界した。

渡邉暁雄氏

 フィンランドの指揮者セーゲルスタムはシベリウスの演奏を得意としているが、自らも交響曲を二百曲以上作曲している作曲家でもある。噂によれば、その体形からか、極度の飛行機嫌いの模様で独墺圏など大陸内での演奏は少ない。他方でカラヤン以上の音楽創りとの評判高く、独墺音楽を彼に席捲されるのを一部の人々が恐れているフシがあるとの風評も聞く。いつぞやシベリウスに関する渡邉暁雄氏との対話を、友人である武士道研究の日本の第一人者の一人で文化人、日文研(国際日本文化研究センター)の笠谷和比古教授に話した。氏は、セーゲルスタムを“セーゲル”と呼び捨てにするほど熱狂的信奉者。“セーゲル”がシベリウスやマーラーを演奏する情報が入ると、一泊三日・飛行機で聴く目的だけでヘルシンキに駆けつけ、陶酔し、論考し、サウナにも入らずピンポン帰りをするディレッタント振りなのである。
〝文化人〟が氾濫しているが、優秀な学者だから文化人なのではない。特別な芸術家だから文化人なのでもない。それらは本職で業績をあげた専門家であり、その中には非文化人もいる。真の文化人とは本職以外で一流の技芸、見識を身に付けた人をいうのだ、と愚考している。(写真)渡邉暁雄氏1919~1990

2010.2 選択


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

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我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

  • 主な収録項目

資料第壱号「アスファルト及びその應用」

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