「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

2012年4月21日 号(№93)

2012年4月21日 号(№93) 新月

2012年 卯月うづき 平成24年、昭和87年、大正101年、明治145年

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「中古住宅・リフォームトータルプラン」国土交通省

鶴川①-2

国土交通省は、平成22年6月18日閣議決定に示された新成長戦略「中古住宅・リフォーム市場の倍増」に向け、今後講ずべき施策について検討を行ってきた。その結果、これまでの新築中心の住宅市場から、リフォームにより住宅ストックの品質・性能を高め、中古住宅流通により循環利用されるストック型の住宅市場への転換を図るために、平成24年3月27日「中古住宅・リフォームトータルプラン」として発表した。>>つづきを読む

石原沙織さん4月2日より千葉工大助教に

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東京工業大学 応用セラミックス研究所/ 石原 沙織さんが4月2日より千葉工業大学工学部建築都市環境学科・助教として着任致しました。>>つづきを読む

訃報・野口博司さん。

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東邦建材 取締役会長 野口博司(のぐちひろし)氏 
4月7日 9時30分、心筋梗塞のため死去。74歳。
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絵日記

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中島路可教室「聖書の中の化学と生物」③

ノアの方舟の模型
聖書教会が販売するイスラエル製ノアの方舟模型キット

中島路可先生は1993年に 「独創的な視点からの科学教育の啓蒙と振興への貢献」により、日本化学会化学教育賞を受賞されました。今でも全国の小中学校や親子などを対象にボランティアの出張授業、講演などをされています。一般には縁遠く感じられる聖書やキリスト教を、日常生活との意外な接点から紹介する軽妙な語り口、分かり易さは永年のこんな経験が生きているのかもしれません。

川口基督教会から依頼されその会報に100回にわたって「聖書の中の化学と生物」を連載し、これが一連の記事のオリジナルです。このうち植物に関するテーマは「聖書の植物物語」として2000年4月、キリスト教系出版社ミルトスから出版されましたが、現在は絶版。内容はオリジナルとほぼ同じで、植物図鑑と対比されています。その他のテーマは、1999年、裳華房より「聖書の中の科学」として出版されています。しかしこちらは、全体をコンパクトに纏めるため、内容はかなり圧縮されています。
現在ルーフネットでは、オリジナルである川口基督教会の掲載原稿をベースに、一部単行本の表現を取り入れながら掲載しています。

中島先生の趣味は集書、切手収集、聖書ヘブライ語学習など。
一宮聖光教会、大阪聖愛教会、大阪聖ヨハネ教会、京都桃山基督教会などを経て、1995年より母教会の日本聖公会中部教区一宮聖光教会に戻り、現在、 同教会信徒。

聖書の中の化学と生物より  「パピルス」

紙(ペーパー)の語源  ナイル川でモーセの生命を救う

中島路可

今日の我々の生活のなかで、もは紙のない生活はかんがえられなくなっているといってよい。紙は文明のバロメーターといわれ、文明の歴史のなかで最も重要な発明の一つである。

今日の紙の原型は中国の後漢の人、蔡倫(さいりん)によるとされており、西暦105年頃であるとするのが通説であった。1979年12月、中国陜西省での発掘で更に古い紙が発見され、通説よりも150年くらいさかのぼることになった。

紙のない時代には、石や粘土板、貝がら、骨、象牙、鉛板、獣皮、ヤシの葉、木片、布などが記録や伝達の媒体として利用されてきた。しかし、紙の軽さ、丈夫さ、持ち運び易さは、ちょっとこれに優るものはない。

英語で紙をペーパーと呼ぶことは誰も知っている。ペーパーの語源は、パピルスに由来し、パピルスといえばナイル川がすぐ連想される。パピルスはエジプトを代表する植物の一つである。

パピルスが聖書にあらわれるのは出エジプト記2章3節、舞台はナイル川のほとりである。「……パピルスで編んだかごを取り、それにアスファルトと樹脂とを塗って、子をその中へ入れ、これをナイル川の岸の葦(あし)のなかにおいた……」。ヘブルびとに男の子が生まれたならば、みなナイル川に投げ込め(同1章22節)というエジプト王パロの命令で生命を奪われる直前、川浴びにやってきたパロの娘によってパピルスのしげみから救い上げられ、王女の子として育てられる。この男子こそ、やがて成人したのち、エジプトに捕らわれていたイスラエルの民を脱出させる指導者となったモーセである。

かごに編まれて、モーセの命を救う役割を果たしたパピルスは、古代エジプトの人々にとっては重要な生活資源植物であって、花穂は神殿の儀式に、茎は編んで網、扇、サンダル、マット、箱、びんの栓に、パピルスの茎の下部の髄は食料にもなる。茎をサトウキビのように噛んで汁だけ吸ってはきだす。私もかじってみたが、サトウキビほどではないが、うすい甘味があった。しかし、うまいものではない。

パピルスの茎を使って船も作られていた。イザヤ書一八章二節には「ああ、エチオピアの川々のかなたなる、ぶんぶん羽音のする国、この国は葦の船をうかべ、ナイル川によって使者をつかわす」とある。「葦の船」とはパピルス船のことである。このパピルスの船を再現した人がいる。ノルウェーのヘイルダールが1970年、パピルスの船で大西洋横断を試み、二度目に成功したRa(ラー)二世号を記憶している人もいるであろう。ちなみに「Ra(ラー)」とはエジプトの太陽の名前に由来している。

パピルス語
(図をクリックすると拡大します)

パピルスが文明にその名をとどめるのは、パピルスをその語源とするペーパーによってである。表に示したように、紙を示す単語は多くの西洋語においてパピルスに由来していることがわかる。パピルス紙は、紙の定義からは紙ではない。紙は繊維を水に懸濁させ、水ごしして、薄く平らにからみ合わせて作ったものである。定義はともかく、パピルス紙をどうやって作っていたのかはっきりしない。

ローマの軍人であり学者でもあった大プリニウス(23~79年)の博物誌13巻に記述がある。「パピルス」紙はパピルスの茎の髄を薄く裂き、薄片とし、これをナイル川の濁り水に浸し、次いで薄皮をならべ圧搾してから乾燥する。このままではざらざらして書きにくいので、象牙や貝がらで表面をこすり平滑にする。薄片がくっつくのはナイル川の水の泥の粘性説、パピルスの中に含まれる粘性物質説、あるいは別途糊料を使用する等々の説がある。

濁ったナイル川の水に浸すことに重要な意味があるとすると、川水にいる微生物が繁殖したときに生成する多糖類が一種の「のり」の役目を果たしているとは考えられないだろうか。汚水を数日間放置すると、バケツの内側がぬるりとする。いわゆる水の華である。そのぬるぬるが接着剤となっているとすると、なんとなく納得できる。

1983年2月、京都で開かれた「国際紙会議」にエジプトのパピルス研究所のラグブ博士が来日し、製作実演をして見せてくれた。博士の意見では、ナイル川の濁水の必要はなく、真水でもよいことを強調していた。薄片を一度ローラーで圧搾してから充分に水を吸わせることが必要であるという。現在、この方法でエジプトではパピルス紙の復元をおこなっている。

パピルス紙に興味のある人は『パピルスの秘密』(大沢忍著、みすず書房、1978年)、『死者の書―古代エジプトの遺産パピルス』(矢島文夫・遠藤紀勝著、社会思想社、1986年)があるので読んでみて下さい。後者はちょっと高価だが、カラフルで見て楽しめる本である。おまけに、パピルス復元キットがついている。しかしこれはあまり期待しないほうがよい。気を付けていると、時々デパートでツタンカーメンやエジプトの文物を画いたパピルスを見かける。

※『葦船ラー号航海記』(ヘイエルダール著、永井淳訳、草思社、1971年)
 『プリニウスの博物誌Ⅱ』(中野定雄他訳、雄山閣、1985年)

聖書中の化学と生物(7)川口基督教会報昭和62年5月17日号より


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

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我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

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