「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

2012年8月18日 号(№109)

2012年8月18日 号(№109) 新月

2012年 葉月はづき 平成24年、昭和87年、大正101年、明治145年

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2012建築学会大会名古屋

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9月12日(水)~14日(金)名古屋大学で開催
メインテーマは「建築の原点-自然と向き合う-」
改修仕様作成作業始動
建築雑誌7月号(写真)及びホームページに
http://news-sv.aij.or.jp/taikai/2012/に詳細が掲載されている。>>つづきを読む

聖地上賀茂神社は水遊びのメッカ

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上賀茂神社水遊び
風そよぐならの小川の昼下がり 水着ぞ夏のしるしなりけり
蒼蛙
上賀茂神社のならの小川は、近隣保育園にとって水遊びのメッカなのです。ミソギを終えたチビたちは、ナラの巨木の下に広げたピクニックシートの上でお母さんの作った弁当を食べます。
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行ってみたい図書館

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インドナーランダ大学図書館
2014年の国際大学としての開校を目指して、世界最古の大学の一つ、ナーランダ大学もちろん図書館も含めて、建設が進んでいる。>>つづきを読む

絵日記

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なぜ天智天皇は「防水の祖神」なの?

なぜ「燃水祭」が「防水のお祭り」で、天智天皇は「防水の祖神」なのか?
防水の歴史を語る時、天然アスファルトに触れないわけにはいかない。石油・アスファルトの歴史を語る時、必ず出てくるのが「日本書紀には668年天智天皇即位の年に越の国から燃える水と燃える土が献上されたという記述がある」という表現である。

元治甲子補刻板

日本書紀(元治甲子補刻板:日本石油百年史より)6行目2つ目の「又」の後に「越の国より、燃える土と燃える水とをたてまつる」とある。
それがこれ「献燃土与燃水」

《天智天皇七年(六六八)七月》◆高麗従越之路遣使進調。風浪高。故不得帰。以栗前王拝筑紫率。』于時近江国講武。又多置牧而放馬。又越国献燃土与燃水。又於浜台之下諸魚覆水而至。又饗蝦夷。又命舍人等、為宴於所々。時人曰。天皇天命将及乎。

燃える土とは天然アスファルト。燃える水とは石油。石油に関する日本最古の記録が日本書紀だ。
日本書紀は、奈良時代に成立した日本の歴史書。日本における伝存する最古の正史で、舎人親王らの撰で、養老4年(720年)に完成した。神代から持統天皇の時代までを扱う。全三十巻。

この天智天皇を祀(まつ)っているのが滋賀県大津市の近江神宮である。

燃土燃水献上図

日本書紀の「燃土燃水献上」シーンを我が国歴史画の父・小堀鞆音が大正3年に制作した「燃土燃水献上図」

前で担(かつ)いでいる甕(かめ)にはいっているのが「燃える水=石油」。後ろの葛籠(つづら)の中は「燃える土」。
今年も「燃水祭」は盛大に執り行われた。石油業界では昭和53年より多くの人たちが参列している。新潟県黒川から運んだ燃える水を奉献し、日本書紀の該当部分を奉唱した。石油業界にとって天智天皇は「石油の祖神」であり、「燃水祭」は業界人として「石油の祖神」に感謝の祈りを捧げ、業界の繁栄を祈願する重要な行事となっている。(燃水祭世話人・芝野桂太郎氏(滋賀県石油組合理事長)談)

この時代、天然瀝青は接着材、防腐剤、防水材として使われていた。石油業界にとって天智天皇が石油の祖神であるなら、防水業界にとって(道路業界にとってもそうなのだが)燃える土を献上する天智天皇は「防水の祖神」である。
天智天皇に奉られたのは「燃える水」だけではなく、「燃える土と燃える水」である。しかも日本書紀には「燃える土」の方が「燃える水」より先に書かれている。
近江神宮で行われる「(燃土)燃水祭」は「防水の祖神」に感謝の祈りを捧げ、業界の繁栄を祈願する重要な行事となるべきものではないか。これが表記テーマの答えである。そしてもう一つ大きな理由がある。

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JR大津駅や近江神宮に貼られた「かるたの聖地」の大型ポスター。背景はもちろん近江神宮。

天智天皇は雨漏りの歌を詠み、それが百人一首の巻頭の歌(「秋の田の・・・」)となった。その縁で近江神宮は日本かるた協会が主催するかるた日本一を決める名人戦、クイーン戦の会場となっている。かるたは人気漫画となりアニメ化されテレビ放映されて、今や近江神宮は「かるたの聖地」とされている。それは有名な歌で、小倉百人一首の最初の歌。

あきの田のかりほの庵(いほ)の苫(とま)をあらみわが衣手(ころもで)は露にぬれつつ

解説:秋の稲田の番をする小屋にいると、その屋根をふいた苫の目が粗いので、私の衣の袖は、その隙間から洩れ落ちる露で、いつも濡れている。

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更に第3の理由と言うには無理があるが、強烈な縁がある。それが「漏水」。
日本で初めて天智天皇が時の制度を定め、水時計(漏刻ろうこく)を作らせた。
これにちなんで毎年、時の記念日の6月10日に、天智天皇の偉業をたたえ、全国の時計メーカーなどが参列して漏刻祭(ろうこくさい)が営まれる。6月10日の時の記念日は、天智10年4月25日に、日本で初の水時計が時を告げる(日本書紀)とあるのを、太陽暦に換算して大正9年に制定された。
我が国最古の時計が漏刻。升から漏れだす(溢れだす)水によって時を測るのが漏刻のしくみ。時を測る水は「漏水」という。

漏刻の管理責任者が「漏刻博士」。技官としては高い地位であった。

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近江神宮境内に再現された、日本最古の水時計・漏刻(奥の水「漏水」が出ているところ)。
近江神宮幼稚園の園児が腰かけているのが、4段式漏刻から出た水をためる池のふち石。

手前の紅白2基の巨大な杯状のオブジェは、日本最高精度の日時計。

左には時計博物館があり、漏刻の資料や模型が展示されている。

2012/08/09(木) 11:07:44|「日本書紀と瀝青」2012|


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

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我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

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