2016年5月29日 号(№296)
2016年5月29日 号(№296)
2016年 皐月さつき 平成28年、昭和91年、大正105年、明治149年
絵日記
新着ニュース
2016/05/28 ベイヤー・ピーコック 166・167号機関車
2016/05/27 近江神宮楼門の銅板屋根葺替
2016/05/27 KRK 第47回定時総会
2016/05/27 久しぶりの雨 ミツバアケビ
2016/05/26 わが国シーリング工事の歴史がここに 4
2016/05/24 NUK第33回定時総会
2016/05/20 3500人の屋根屋
2016/05/15 日本金属サイディング工業会が外壁リフォームセミナー
2016/05/14 押さえておきたい国土交通省の発表資料
2016/05/12 第4回定時総会
2016/05/11 大浦天主堂の月
2016/05/10 防水材、屋根材出荷量
2016/05/08 わが国シーリング工事の歴史がここに 3
2016/05/08 水の上の草屋根の家
2016/05/07 由利公正のこと
2016/05/06 6月12日 戸隠で第7回茅葺きフォーラム
2016/05/06 ピンクマロニエ
2016/05/05 屋上鉄道銀座線
2016/05/04 ウレタン防水材 2016年 第1四半期出荷量
2016/05/03 何の屋根
2016/05/01 わが国シーリング工事の歴史がここに 2
2016/04/27 平成28年度 日本シーリング材工業会第53回通常総会
2016/04/26 カプセル保存のカギを握る防水
2016/04/25 近代防水前夜の巨大プロジェクト
2016/04/25 未だ戦後のにおいが残る銀座界隈
2016/04/24 「施工と管理」銅屋根クロニクル-33-
2016/04/20 2016年の本日は「穀雨(こくう)」
2016/04/19 熊本地震の被災地の、ドローン動画を公開
2016/04/18 インドネシアの小さな機関車たち
2016/04/17 建築学会創立130周年記念特集号の中の「防水とシーリング」
2016/04/14 中銀カプセルタワー
2016/04/14 東京銀座数寄屋橋に屋上庭園誕生
2016/04/13 淀橋浄水場跡地のバタフライ弁
2016/04/10 JWMA(日本防水材料連合会) 2015年施工実績
2016/04/09 今日は旧暦ひな祭り 2016.4.9
2016/04/08 ミツバアケビの水滴
2016/04/05 「霞が関合同庁舎3号館屋上庭園」公開
2016/04/03 4月2日 東京下町桜の名所でパークぺインティング
2016/04/03 公共建築工事標準仕様書等を3年ぶりに改定
2016/04/02 「施工と管理」銅屋根クロニクル-32-
2016/04/01 全国の板金屋根屋が京都に集結
2016/03/31 タイル張り外壁の調査方法と浮き等処理率指標の実際
2016/03/29 金戒光明寺の山門と桜
2016/03/28 岡崎神社(京都)
2016/03/27 ここにも「日本最古のアスファルト舗装道路」
2016/03/26 浦上天主堂
2016/03/23 輿石研1年間の活動と修士4論文の発表
2016/03/21 長崎の賑やかな屋根
2016/03/20 日本最古の7階建てRC造高層集合住宅
筑波大学名誉教授・安藤邦廣氏に聞く
ルーフネットアンコールシリーズ①
ルーフネットネットの創刊は2010年4月24日、最新号は296号です。これまで評判の良かった記事、是非読んでほしい記事を、ルーフネットブックレットRN-bookletとして再構成しました。
RN-booklet①
屋根で傾奇く(かぶく) 茅葺き職人はアーティスト。
だから彼らは元気なんだ。
筑波大学名誉教授・安藤邦廣氏に聞く
ほんの百年ほど前まで「最も安価な屋根」が茅葺きであり、今では「最も高価な屋根」が茅葺きである。茅はススキやチガヤなどを指す言葉であるが、一般的にはススキ、茅、葦(アシ、ヨシ)稲ワラ、麦ワラ、笹など、身近な草を刈り、屋根に葺いたものを広く茅葺き屋根と言う。一方、用いる材料により茅葺き(かやぶき)藁葺き(わらぶき)あるいは草葺き(くさぶき)と呼んで区別する場合もある。
一番身近な草で葺くわけだから、ヤシが生い茂るアジアの南の国ではヤシの葉で屋根が葺かれ、日本でも茅や藁が手に入り難い山間部では木の皮や、板を割いた木端、時には笹で屋根を葺くことになる。
勝手に生えているものを刈って使うから基本はタダ。農村山村の普通の人の普通の住まいや物置小屋が手近な安価な材料で葺かれてきたのだから、これらの材料が手近でなくなってきて、金属(トタン)の板の方が安くなった時、それに置き換わるのも自然の流れというものだ。今、多く茅葺き民家の屋根を金属が被っている。
茅葺きファンから見れば茅葺き屋根が金属葺きに変わるのは苦々しいことだ。しかしある茅葺き職人は、金属板で覆われた茅葺き屋根を「缶詰(カンヅメ)」と呼び、単純に否定するのではなく、「缶詰屋根は茅葺きという文化を伝えて行く上でとても大切」と新たな価値を見出し、肯定する。
それはどういう意味なのか。2013年、初めて京都深山・京街道沿いに残る茅葺民家群を訪ねて、その印象を写真で紹介したのが、(一社)日本金属屋根協会の機関誌「施工と管理」2014年1号掲載の、「あの屋根この屋根」~茅葺屋根の缶詰はタイムカプセル?」だった。(これは同協会のホームページ http://www.kinzoku-yane.or.jp/feature/index.htmlで、御参照下さい)
その年参加した日本茅葺文化協会のフォーラムで、研究者と茅葺民家のオーナー、職人たちの熱気に圧倒されてしまった。なぜ茅葺き職人たちはこんなに元気なのだろう?老職人が尊敬され、若い人たちが各地の中堅リーダーへの弟子入りを希望するのはなぜ?
昨年2014年8月19日、民家研究、茅葺き屋根研究の第一人者で、日本茅葺き文化協会を主宰する、筑波大学安藤邦廣名誉教授を、つくば市北条の事務所に訪ね、その秘密を聞いた。
>>安藤邦廣氏にきく
http://www.roof-net.jp/index.php?cmd=read&page=%E5%AE%89%E8%97%A4%E9%82%A6%E5%BB%A3%E6%B0%8F%E3%81%AB%E3%81%8D%E3%81%8F&word=%E5%AE%89%E8%97%A4
安藤邦廣氏にきく 目次
- 日本の茅葺のピークは昭和30年代
- 1980年代、日本の茅葺きは絶滅寸前だった。
- 戦後復興は農村から始まった
- 茅葺きのピークは昭和30年代
- 「皆が何に取り組み、どこに生産の重点を置いていたか」それが屋根に現れている。
- 茅葺きは農業の象徴。
- 今の茅葺き技術を言ってみれば「東の熊谷産業、西の鶴岡建設」
- 屋根屋はアーティスト
- 結局ね、今の茅葺屋さんはある種のアーティストなんだよ。
- 茅葺きは究極の観光資源 五輪施設を茅葺き屋根で
- 22条による差別をどう乗り越えるか?
- あなたも茅葺きがお好きでしょ?
- 茅葺き地区は究極の観光地
- 東京オリンピックの選手村に茅葺きで
- 観光の最大の価値は「尊敬」。尊敬できるから見に行く
2016/05/16(月) 00:48:11|茅葺き文化|
「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館
我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。
- 主な収録項目
特集ページ
- 資料第壱号「アスファルト及びその應用」
- 燃土燃水献上図を探ねて
- 「聖書と防水」3部作
- 「日本書紀と瀝青」
- 日本初のRC橋と琵琶湖疏水
- 『選択』に連載中の紺野大介 清華大招聘教授とルーフネット
- 「お初」の上七軒だより
- 日本橋改修工事
- 武生余話
- 今でも「燃える土」は見ることができる
- 「日本最初のアスファルト舗装の話」
- 板金いま、むかし -鴨下松五郎氏に聞く-
- 「塗材からみたコンクリート」
- 防水の博士たち
本サイトの内容の無断転載、および無断利用を禁じます。