「今の防水業界がこれでいいのか」「いい仕事をすること、社会的貢献をすることと、防水工事で利益をあげることは両立すべきだ」と考えるあなたに!

2013年9月5日 号(№161)

2013年9月5日 号(№161) 新月

2013年 長月ながつき 平成25年、昭和88年、大正102年、明治146年

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全アロン防水組合平成25年8月23日通常総会

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販売実績前年比100%。
東亜合成㈱(橋本太社長)が製造するアクリルゴム系塗膜防水材「アロンコート」「アロンウオール」などの責任施工団体である全国アロンコート・アロンウオール防水工事業協組は8月23日、大阪市のホテルニューオータニ大阪で第32期通常総会を開催した。>>つづきを読む

職人が茅葺解説と棟上げ再現

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9月4日(水)世田谷の民家園で 雨天決行・10時~16時 参加自由
世田谷区教育委員会生涯学習・地域・学校連絡課 民家園係が、次太夫堀民家園の「旧安藤家母屋茅屋根補修工事関連行事の一環として、9月4日10時から、「茅葺解説会」を開催する。参加無料。>>つづきを読む

よくある質問 RC橋

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日本で最初の鉄筋コンクリートの橋は琵琶湖疏水11号橋…
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なんで茅葺屋根に鮑(アワビ)がぶら下がっているんだい?

草屋根に生えたアワビ
宇治・平等院参道の茅葺き屋根

おもりアワビはP3280928

「ヨシ葺きの屋根にアワビと鎖のアクセント」は山城から近江にかけて、茅葺き民家の地域的な意匠として定着している感があります。と「茅葺き職人のブログ」 さんが言っている。
http://www.kayabuki-ya.net/ver1/notebook/2006/04/0414.html

茅葺屋根の写真を撮り始めて約3年。滋賀県多賀大社表参道入り口で、お土産店の屋根に白くキラキラ光る物を見つけた。気になって近寄ってみると、CDの様だが違う。

多賀大社土産物屋

さらに近づいて見ると、

アルミの皿?

アルミの皿だ。3軒先には元茅葺のこんな屋根があった。

缶詰屋根

茅はトタンに代わっているが、鎖も残っている。しかし鎖の先は鮑ではなく、鉄の輪だ。同じ日、宇治の平等院の参道で見つけたのが、最初の写真だ。

そこでルーフィングジャーナリストの佐藤孝一氏に聞いてみた。

「何で茅葺屋根にあわびがぶら下がっているんだい?」
すると、「だってトコブシじゃあ、穴が小さくて結びにくいでしょ」という答えが返ってきた。「これは僕の仮設だけれど」と写真を見せながら説明を始める。

まずはこれ。京都の有名な神社の銅板葺きの屋根に、鎖がぶら下がっている。

銅屋根に銅の鎖P7040274

鎖の先が金属の輪か鮑かは別として、鎖が下がっている理由は防火と、メンテ時の手がかりである。そして先端のアワビに関しては鳥よけ、などの理由が従来から指摘されてきた。

同じ神社で、桧皮葺の建物の屋根にも同じ鎖が下がっている。(写真下)
こちらは屋根ふき材は銅板ではなく桧皮。それでも鎖の先は鮑ではなく銅の丸環がついている。

佐藤氏によると重要な建物には棟の部分に丸環が後付けされている。瓦葺の正倉院でも大正の大改修の際、銅の丸環がメンテ用に取り付けられた。点検や改修工事の際はここにロープを取り付けて作業できる。もっとも瓦の場合は割れる恐れがあるから、金属の鎖を下げたままにはできない。京都のある寺では毎年防災訓練の際、屋根に梯子をかけ、この鎖をたどって、棟に上り放水しているという。

桧皮葺、銅の棟包みから丸環で鎖P7040157

現地で見るとわかるのだが、葺きたての新しい茅や桧皮に鎖ならよく目立つが、古い茅、桧皮の上の鎖など、明るい日中ならともかく、雨や夕方になればどこあるか、見つけることはできない。いざ火事! 鎖を登ろうと思っても鎖の先端が見当たらない! そんな時、何年たってもキラキラ光る貝の面は絶好の目印になる。しかも初めから適当な穴が開いている。というのが佐藤説。さらに鮑は海のもので、海は水につながる。茅葺屋根の棟飾りに「水」の字が彫られていることは多い。貝によって水を呼び、アワビに防火を願うわけだ。

「もう一つあるんだ」と、この新聞記事を見せる佐藤氏。

shinnbunn P7010144

伊勢神宮に2000年前から「熨斗鰒(のしあわび)」を奉納している三重県鳥羽市国崎(くざき)町の浜で29日、アワビを採る儀式「御潜(みかづき)神事」が再現され、鳥羽、志摩市の海女90人余が海に潜った~~~という記事だ。

アワビは古くから神に備える食材だ。伊勢神宮の神様にお供えする神饌(しんせん、神様の食事)の代表格である。お供えした干鮑の殻をいただき、家を(火災などから)守ってもらう。そんな祈りも鮑に込められているのではないか。ちなみに伊勢神宮では「鮑」ではなく「鰒」の字を使うそうだ。

4回 茅葺フォーラム」(1)

最後に、さる5月、世界文化遺産登録の直前、富士宮市で開催された第4回茅葺きフォーラム(写真上)の席で、茅葺屋根研究の第一人者で日本茅葺き文化研究会会長で筑波大名誉教授の安藤邦廣先生(写真最前列右)に、たずねてみた。

「先生、どうして茅葺屋根にアワビを載せるのですか?」
答えは「アワビはね、CDと同じなんですよ」というものだ。茅葺き屋根の天敵の一つはカラス。今では多くの茅葺屋根にテグスがはられ、カラス対策を行っている。カラスにとって茅は巣造りにはもってこいの材料だ。その効果の程は疑問ではあるが、キラキラ光るCDのカラスよけが茅葺屋根に張り付いているよりは、耐久性を有する自然素材であるアワビの方が馴染むのは確かだ。

アワビを茅葺屋根の下げるのはなぜか?目印、取り付け易い、耐久性がある、願い、お守り…、さまざまな理由が考えられるが、現在の茅葺屋根では、いずれの理由も決め手に欠ける。結局今では、一部の地域において、アワビを取り付ける、という形だけが残ったのではないか。だから今の茅葺職人たちは、屋根をふきあげた最後に、アワビを、下げるのではなく、茅に差し込む形で取り付けているようだ。
というのが結論でした。

なお佐藤氏は、地域、固定方法、素材などこの問題に関して引き続き調べるそうです。

2013/08/28(水) 17:24:56|屋根|


「BOUSUIデジタルアーカイブ」防水歴史図書館

我が国の防水の歴史を考察する上でどうしても欠かすことのできない文献が何冊かあります。
防水歴史図書館(BOUSUIデジタルアーカイブ)では、そんな文献を1冊ずつ選び、本が書かれた当時の様子、おもな内容、その本のどこが「すごい」のか、現在生きる人たちにとって、どんな価値があるのか、それぞれの資料を担当するキュレーターが、時には執筆関係者への取材を交えて、分かりやすく解説します。

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